お茶漬けフォーエバー
お茶漬け、お前のおかげで私は今日も生き延びられる。ありがとうな。
以前お茶漬けを作っていて手に火傷をしたことがある。
お茶漬けで火傷なんてする?って思うじゃん?するんだよ、それが。ポットから噴き出した蒸気が原因なんだけど、当の私もビックリだった。
結構痛くて翌日も軟膏にガーゼして職場に行って、「(私)さん、大丈夫ですか?」って心配してもらってさ。
「あっハイ!料理してたらうっかり……」ってしんみりした顔で言ってやったよね。お茶漬けなんだよな。
お茶漬けも含めて各方面に申し訳ない言い分だったと思ってる。
今日はお茶漬けを食べた他に洗濯や食器洗いができたんだけど、一番自分の中で「やってやったぜ」と思えたのは洗剤の詰め替えだった。
やっぱり、鬱に苦しむ期間の中で洗剤の詰め替えをするっていうのはエネルギー消費量多めだと思うんだよ。詰め替えなくても新しいのを買ってしまえば済む訳じゃん?だから今日頑張れたことリストに入れて、心のポッケに持ち歩く。ちょっとずつ、ちょっとずつ自分を褒めて、できることを増やしていこう作戦。
「みんなはできてフツーのことなのに」って落ち込まないようにしてる。落ち込むこともあるけど、落ち込まないようにしてる。
☆
たとえ話だけれど、私はキリンに生まれたんだ。でもチーターが羨ましくて仕方なかった。早く走りたい。肉を食べる牙が欲しい。美しい立ち姿にうっとりして、チーターばかりが良いものに思える。自分の長い首や長い舌、睫毛フサフサな柔和な瞳を無かったことにして過ごす。
「君はキリンだろう?」って誰かに言ってもらっても大して聞こえない。チーターしか勝てないと思ってるし、チーターだから勝てると思ってる。
ここ数年はそうやって過ごしてきた。
だけど私は自分がキリンであることを知って、チーターにはなれないことに気付いた。
自分の首が長かったこと、舌が長いこと、睫毛フサフサなことに気が付いて、草を食べたくなった。長い首を振り回して戦いたくなったし、そこそこ走れることを知った。チーターになれなくてもいいやって思えるようになった。
実際のキリンが聞いたら「しょうもない話だな」って言いそうだよね。
今日も読んでくれてありがとう!